種別: 古本
タイトル: 京都の散歩みち
著者: 光明正信、塚本珪一/著
出版社: 山と溪谷社
発行年: 2000年
説明:
すぐれた京都の写真集を多く出版したカメラマン、故浅
野喜市さんが、新進気鋭のカメラマンの写真集を「あの人
は自動車で取材しはりますね」とポツリと一言もらされた。
浅野さんは多分「歩いてこそ、京都のよさがわかる」と言
いたかったのであろう。
京都を歩く時には、道の辺の小さな草花に時の移ろいを
感じ、街角に何気なく立つ道標にも目を止めてほしい。 例
えば裏面に「東京都三宅安兵衛遺志建之」と刻んだ道標を
至る所に見出し、大正末期に観光客のために道標を建てよ
遺言した篤志家のいたことを知るであろう。 古都は、そ
れをとりまく自然とそこに住む人が協力して、つくり育ん
できた。それを感じとっていただきたい。それは先ず歩く
ことから始まる。私たちが「京都の散歩みち」を著すのも、
京都を訪れる人に、何かコレクションでもするように点か
点を走り回ってほしくないからである。 線から面に、さ
らに過去から未来に思いを深めていただくのが私たちの願
いである。
本書は十六のコースに分けたが、一コースは普通に歩い
三時間前後を目安にした。 体力や時間にあわせて距離を
調整していただきたい。それぞれのコースは別のコースに
つながるように設定している。 また、ここに示したのは最
気が向けば、横道に入り込
も一般的なルートに過ぎない。
んで何かを発見するのも、楽しい散歩になる。 京都は映画
のセットのように表通りだけのテーマパークではない。 裏
道にこそ本当の京都、私だけの京都が潜んでいる。それを
見つけ出して、自分の心の片隅であたためる時、本物の「散
歩道」が出来上がる。そのために本書がいくらかでもお役
に立てば本望である。
(本書の「はじめに」より)
コンディション:B
カバー上部下部微折れ。
コンディションについて
A: 新刊並みにきれい。
B: カバーの折れや擦れがある。ページの焼けはない。
C: カバーの折れや擦れが目立つ。ページの縁周りに焼けがある。しみや汚れがある。
D: カバーの折れ、擦れが目立つ。ページ全体が焼けている。しみや汚れが目立つ。
E: カバーの折れ、擦れ、汚れ、破れが目立つ。ページ全体の焼けが強い。しみや汚れが著しい。