
種別: 古本
タイトル: 若き日の日記 神谷美恵子著作集補巻1
著者: 神谷美恵子
出版社: みすず書房
発行年: 1984年
説明:
まばゆいほどの天分を持ちつつ、かえってその重みに耐えぬようにうつむきがちに歩んだ著者は,いつも弱者の側に目をそそいでいた。日本の女性の歴史にのこる得がたいひとを喪って5年、この日記によってはじめて著者の生きいきとした青春像がくっきりと浮びあがる。
1942年4月半ばから 1945年12月末まで,医学修業時代から東大精神科入局初期の頃,時代は戦時下と敗戦直後の激動の最中にあった。長い間の念願であった医学への道は一方の文学へのうずきによって,はげしい相克にさいなまれる。 また 「ひとに奉仕したい自分」と「自己主張を叫びつづける自分」, 書物を通じての精神世界への志向, 対人関係のドラマなど, 「切れば血の出るような文章を書きたい」 という著者のことばそのままに、日記は著者の内面世界をぎりぎりのところまで映し出している. おどろくことには20年, 30年後に書きあげられた 「生きがいについて」の思素, 「スイスものがたり」 「ペンドル・ヒル学寮の話」 の執筆などが,すでにこの時点で始められている。 「見たところは御所人形のようで,なかは生れたばかりの野うさぎのよう」 な著者のみずみずしい魂の躍動, 知性のたしかさは、読者にエネルギーと刺激を与えてやまないであろう。
(本の背表紙の説明文)
コンディション:B
カバー下部微折れ、擦れ。最後の見返しに蔵書印あり。
コンディションについて
A: 新刊並みにきれい。
B: カバーの折れや擦れがある。ページの焼けはない。
C: カバーの折れや擦れが目立つ。ページの縁周りに焼けがある。しみや汚れがある。
D: カバーの折れ、擦れが目立つ。ページ全体が焼けている。しみや汚れが目立つ。
E: カバーの折れ、擦れ、汚れ、破れが目立つ。ページ全体の焼けが強い。しみや汚れが著しい。