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次元の中の形たち

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種別: 古本 タイトル: 次元の中の形たち 著者: 戸村 浩 出版社: 日本評論社 発行年: 1990年 説明:  これは専門書です。 昨日あったこと, ちょっと気になっていること, なんとなく気付いたことなど。 日常生活の中でふと思う, そのようなことたちの専門書なのです。 つまり, 一般書の専門書なのです。 ですから, そう難しくはなく,決して味わい辛い本ではありません。  私達は,自分自身とわずかでも違った世界の事柄や意見には, 応々にして “次元が違う” と言って片付けてしまうことがあります。 また,世にも不思議な出来事や空想を, 異次元や四次元とし、 あの世である霊界を五次元の世界などといい表わします。 次元という言葉は、 まだ一般用語とはなっていないようですが,このように使用されている例を考えると, 日常は次元の宝庫であると感じとれます。 事実,今日の時代ほど、 あらゆる分野の情報や成果が, 複雑に合されていて、 少しずつでも私達の生活に顔を出している時代は他にはありません。 どんなに難しい専門分野の研究や問題にも、無関係ではいられないのが現状なのです。 それだけ, 現代の日常生活は,考え得るいかなる次元を包括していて, この世のすべてでもあると断言出来ましょう。 ですから私は, この日常を大切にし,また、一般的な生活に素直であるようにと常に努めています。新しいものの考え方や発想は,このような状況でやって来ます。 そのような日常生活を送っていると、 なぜなのか, 時, 場所に拘らず, 全然予想もしなかった考えやアイディアが, 突然頭の中に浮んでくることがあるのです。 それは予測の出来ない天災や事件の発生のように, 極く自然な出来事なのです。 平々凡々としているのが日常ではなく, このような突然変異が起り得るのが淡々とした生活であって、そこから生れ出るものは、何よりも強く, 本物でありましょう。 勿論、故意に目的を決めて、他を排しただひたすらにその目的に向って猛進しなければならないこともあります。 そして、 なんであれ、目的意識を持ち, 計画や方法論に従って進みゆくならば,それはそれなりの成果を得られることは確かです。 しかし, そのような時でさえ、一旦その目的を忘れ、 あらゆる次元を包括している日常に埋没させてやる必要があります。そうでなければ,いかに新しい構想を得ることが出来たとしても, それは,どこか歪められたものへとなりかねません。  日常生活の中で突然出現するアイディアだといっても、根っからの根無し草ではないのです。いつの日か種が蒔かれたもので, このように得た着想でさえ, すぐには具現化することはしま せん。 ブドウ酒のように寝かせるのです。 得られた発想を直ちに形などにしてしまうと, もしそれがすでに既存のものであったとしても、自分の発想であると錯覚しかねないからです。 そのような過ちをおかさないためにも,また, ほどよく成熟させるためにも、 ブドウ酒のように寝かせます。 長いもので二十年以上, いくら短くても最低三年間は寝かせることにしています。そして、機会あるごとにその瓶の栓をぬくのです。 どれを開けるかは, ブドウ酒を寝かせておくのに最適な日常次元が決めてくれます。 というわけで、私はブドウ酒を飲むと眠くなるのですが,この本には、このようにして眠りから覚めたブドウ酒たちが然り気なく並んでいます。 どうぞ御召し上がりください。 (本書「まえがき」より) コンディション:C カバー上部折れ、擦れ、焼け、汚れ、ページ焼け。 コンディションについて A: 新刊並みにきれい。 B: カバーの折れや擦れがある。ページの焼けはない。 C: カバーの折れや擦れが目立つ。ページの縁周りに焼けがある。しみや汚れがある。 D: カバーの折れ、擦れが目立つ。ページ全体が焼けている。しみや汚れが目立つ。 E: カバーの折れ、擦れ、汚れ、破れが目立つ。ページ全体の焼けが強い。しみや汚れが著しい。

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