
種別: 古本
タイトル: 天下一品
著者: 小島政二郎
出版社: 光文社
発行年: 昭和53年
説明:
活版印刷。
この本を書きながら、現在、安くってうまい家が殆んどなくなったことを毎月感じて悲しかった。
こういう傾向はよくない。私に云わせれば、板前さんの不勉強だと思う。贅沢の云えない人に対する同感のないことだ。自分の職業に喜びを感じている人なら、もっと贅沢の云
えない人のために、一ト肌も二夕肌も脱ぐのが本当だと思う。
昔話しをするのは年寄りくさくってキライだが、「深川飯」を発明した昔の人を私は尊敬する。
日本橋の三越の並びに、 「花村」という安くってうまい店があった。サシミとか、お椀とか、焼きざかなとか、ホンの四品か五品か、御飯を食べるのに必要欠くべからざる、それだけ食べれば満腹する程度のものしか作らない、きれいな店があった。昔のお金で、八十五銭ぐらいで「うまい遊び」が出来た。
小島政二郎
(本書の「あとがき」より)
コンディション:C
帯あり。カバー上部下部折れ、擦れ、汚れ、焼け。背上部傷み、汚れ。天&地しみ。ページ焼け。最後の見返しに古本値段シール剥がし跡あり。
コンディションについて
A: 新刊並みにきれい。
B: カバーの折れや擦れがある。ページの焼けはない。
C: カバーの折れや擦れが目立つ。ページの縁周りに焼けがある。しみや汚れがある。
D: カバーの折れ、擦れが目立つ。ページ全体が焼けている。しみや汚れが目立つ。
E: カバーの折れ、擦れ、汚れ、破れが目立つ。ページ全体の焼けが強い。しみや汚れが著しい。