
種別: 古本
タイトル: しあわせの花
著者: 神沢利子/作、丸木俊/絵
出版社: 理論社
発行年: 1967年
説明:
ほんとうに、こんなことって、あるかしら?
そう、こどもたちにきいてごらんなさい、
みんな、手をあげる、そろって、こたえる、あ
るさ、ほんとうさ、ぼくなんか、もっとおもし
ろいこと知ってるぞ、わたしだって、もっと、
もっと......。そうです。 こどもの一日一日が、
どんなにゆたかな冒険と空想にみちていること
か。もし、うちのぼうずが、きのう洗たくした
ばかりの服をどろだらけにして帰ってきたら・・・
・・・そう、かれは、きょう、ジャングルのなかで、
ライオンになり、森じゅうのけものを追っかけ
まわしてきたところなのだ。――その一しゅん
は、母であり父である人も、ついきのうのこと
のように、あの夕やけ空といっしょに、おもい
だすことができる。ああ、日がくれた! その
一日のおわりが、ざんねんで、さびしくて、 そ
れでいて、ぐったりと満ちたりて……ほっぺた
に、きょういちにちの太陽のこげあとだけが、
ごわごわとのこっているような、あの一日のお
わり。神沢さんの作品は、こどもの遊びの世界
そんな一日のゆたかさを、なんと、いきいき
とえがきだしたことでしょう。遊びつかれて帰
ってきたあなたのお子さんにむかい、「さあ、
手をあらって」「さあ、べんきょうして」
と、そんな口ぐせが出るまえに、むしろ、まじ
まじとこどもの顔にながめいって、かつてあな
たがもち、いまこどもたちがもっている、いろ
どゆたかな世界を、つい、ふっくらと見つめ
てしまうひととき。そんな母と子のひとときが、
この作品とともに、きっとうまれることでしょ
う。すてきな作品だとおもいます。
( 小宮山量平)
(本書の「おかあさんたちへ 小さな解説」より)
コンディション:C
カバー擦れ、汚れ、縁傷み。角傷み。三方焼け。ページ焼け。
コンディションについて
A: 新刊並みにきれい。
B: カバーの折れや擦れがある。ページの焼けはない。
C: カバーの折れや擦れが目立つ。ページの縁周りに焼けがある。しみや汚れがある。
D: カバーの折れ、擦れが目立つ。ページ全体が焼けている。しみや汚れが目立つ。
E: カバーの折れ、擦れ、汚れ、破れが目立つ。ページ全体の焼けが強い。しみや汚れが著しい。